eスポーツの部活化について

ゲーム

近年、大きなムーブメントを引き起こしているeスポーツ。eスポーツは”エレクトロニック・スポーツ”の略称で、名の通りゲームを利用した対戦競技です。ジャンルも多く、高度な頭脳戦を繰り広げるMOBA(戦略ゲームの1種)や反射神経が求められるFPS(一人称視点で操作するシューティングゲーム)など様々。そして今ではこれらの対戦ゲームの大会が世界中で開かれていて大きな盛り上がりを見せています。



さらに、2022年までには全世界でのeスポーツ市場が30億ドルまで成長すると予想されています。そのため、大手自動車メーカーであるトヨタや芸能事務所の吉本興業など多くの大企業が参入しているのです。さらに、若者離れが進むテレビ業界では若者を取り込むために「いいすぽ!(フジテレビ)」や「有吉ぃぃeeeee!(テレビ東京)」などeスポーツを取り上げた番組も増えてきています。



そんな右肩上がりな様子のeスポーツムーブメントは、遂に日本の高校にまで浸透しつつあることはご存じでしょうか?なんとここ最近でeスポーツ部なるものを発足している公立高校が増えているのです!また、昨年から「第1回 全国高校eスポーツ選手権」なるものが始まっていて、今は第2回目の予選が行われている最中です。ちなみに第1回大会では158チームもエントリーしていました。



高校にeスポーツ部ができて、さらには高校向けの大会まで開催されるほど日本のeスポーツ市場も盛り上がってきています。しかし、いくらスポーツという単語が入っていようがゲームはゲーム。ゲームは野球やサッカーと違い、中毒症状やゲーム脳などの悪い側面に注目されがちで、あまり良い印象を持たれていないのも事実です。そのため、eスポーツの部活化に不安を感じる人たちも少なくありません。最近では、教育評論家である尾木ママこと尾木直樹さんがeスポーツによるゲーム障害に不安を感じるといった内容のブログを投稿し、ネットで大きな話題となりました。



今回は現在高校生という立場である僕から、eスポーツの部活化はあり?それともなし?という疑問についての考えを述べようと思います。




そもそも何が問題?

現在、議論の的になっていることは主に

・学校生活に悪い影響をもたらすのでは
・ただの遊びでは
・金銭問題

こんな感じでまとめられると思います。



それではこれらの問題について僕の意見を述べていきます。


eスポーツの部活化は学校生活を豊かにする

最初に「学校生活に影響が出るのでは」といった問題に関してですが、僕は真っ向からの否定派です。確かに勉強への影響や人間関係などの問題を指摘する人もいると思いますが、きちんと考えればどれも解決できる問題でしょう。



まずは学生の仕事ともいえる勉強ですが、これに関しては厳格なルールを設けるべきです。しかし、eスポーツ部だけに限った話ではないと思っています。サッカー部やバスケ部だってのめり込みすぎれば成績が落ちるのは目に見えるでしょう。そのためにもテスト1週間前は部活を休部したり、赤点を取ったら活動停止などのルールを作るべきです。成績がよければ周りの人たちは何も言えません。そして周りからの評価も上がっていくことでしょう。



また、eスポーツ部を設立することによってより多くの人が交流するキッカケを作れると思います。ここ最近の学生は部活動に加入しない人がとても多く、産経ニュースによればなんと2019年になって高校生の部活加入率が50%を切ったそうです。ただでさえ学生同士の交流が減っていくので、内向的な人種が多いゲーマーたちはさらに厳しい状況に置かれてしまいがちです。そのためeスポーツ部を設立すればゲーマーたちが集まり、交流の場が生まれます。部活というならばシャイな人でも入りやすいですよね。部活という交流の場を設けることで、孤立してしまう人たちの学校生活を豊かにできるのではないでしょうか。


ゲームは真面目に取り組むことができる

確かにゲームは遊びという面が強いです。しかし、きちんとした目標を持てばゲームでも十分に自分自身を成長させることが出来ると考えます。その為にもまずは具体的な目標を部活内で決めることです。ゲーム内のレートを上げるだとか、大会に出場して優秀な成績を収めるといったことを決めて活動すれば、自然と目標に向かって努力できるようになって自身の成長につながると考えます。

またゲームは非常に頭を使うので、判断力や決断力、論理的思考力が鍛えられると思います。


デバイス類は自費で賄うべき

仮にeスポーツ部を設立できても必要なものをそろえるお金の問題があります。今のeスポーツはPCでのプレイが前提のため、高額なゲーミングPCが人数分必要になるでしょう。しかしこれを自費で買うとなるとハードルがあまりにも高すぎます。そのためゲーミングPCは部費で支払うのが妥当でしょう。しかしいくら学校側の承諾があるとはいえど、ゲームグッズばかり買っていては印象があまりよくないですよね。なのでデバイスなどの小物類は個人で揃えた方が良いと思います。好みの問題もありますからね!


eスポーツ部はあり!しかし環境が整っていればの話

結論から言うと、eスポーツ部は全然ありだと思います。ゲームを通して交流できたり、成長が出来ることはとても素敵なことです。社会のゲームに対する見方も変わっていきますからね。ただ、環境が整っていればの話ですが。



まずゲームに対する理解と知識を持ち合わせた顧問の先生が必要になるでしょう。指導の面でもそうですが、ゲームのことをよく知らない先生だと部活の運営がまともにできないと思うからです。さらに、顧問が投げやりにやってしまうとeスポーツ部がただのゲーム同好会になってしまう可能性もあります。


また、お金もかかる部活になるので部費がまともに用意できないとなると活動すらできない可能性があります。

これからeスポーツが主流になってくれば部活のハードルも下がると思います。しかし現段階では様々な問題があるのも確かです。



物事を本気でやることはとてもいいことだと僕は思っています。なのでこれからはゲーマーたちが本気でゲームに取り組めるような環境が整ってくれることを願うばかりです。その為にもまずは私たちゲーマーが積極的に行動していくべきでしょう。










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