本家より面白い『EARTH DEFENSE FORCE: INSECT ARMAGEDDON』のプレイ感想。

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こんにちは、ケミランチャーです。2022年8月24日は『地球防衛軍6』の発売日ですね。自分はシリーズを全作プレイするくらい大好きなゲームですが、今回はその中でも特に大好きな”アメリカ版地球防衛軍”こと『EARTH DEFENSE FORCE: INSECT ARMAGEDDON』(以下、EDF:IA)をプレイしました。

あの地球防衛軍が洋ゲーに

本作はVicious Cycle Softwareが開発、2010年に発売された『地球防衛軍』シリーズのスピンオフ作品。本家の制作でおなじみのサンドロットは監修という立場で制作に携わったそうです。

海外スタジオが作ったということで本家とは異なる点が非常に多いですが、ゲームのコアとなる「大量の敵を倒しまくる」というゲーム性はそのまま受け継がれています。

本家が逆輸入した”兵科システム”

本家と異なる要素が多数ある本作ですが、中でも特に大きいのが”兵科システム”の存在です。これまで『地球防衛軍』にはレンジャーと呼ばれる歩兵がメインキャラクターとして存在し、『地球防衛軍2』ではペイルウイングと呼ばれる空を飛ぶ女性兵士が追加されました。しかし、『地球防衛軍3』ではペイルウイングが廃止され、初期作と同じレンジャーのみとなってしまいました。

しかし本作『EDF:IA』ではアーマーを変えることで兵科を変更することができ、トルーパー・タクティカル・ジェット・バトルと全部で4つのアーマーが存在します。それぞれのアーマーには特徴があり、いずれも全く異なった戦い方をすることが出来ます。

『トルーパ―』
本家でいう”レンジャー”。最もシンプルで扱いやすく、様々な兵器を運用することが出来る。

『タクティカル』
レンジャーの強化版。基本はレンジャーと変わらないが設置兵器を扱うことができる。中程度の火力の武器しか保持できないことがデメリット。

『ジェット』
空を飛べる唯一の兵科。ペイルウイングと同じくエネルギー残量に気を使う必要がある。

『バトル』
分厚い装甲で覆われた重量級アーマー。高火力な武器が装備できるほか、敵の攻撃を防ぐシールドも同時に装備することが出来る。

このように自分の好きな兵科を選んで戦うことが出来るのが今作の最大の特徴でしょう。この兵科システムは本作が発売された後の『地球防衛軍4』で逆輸入されており、そこでは従来のレンジャーに加え、ウイングダイバー・エアレイダー・フェンサーが追加されています。エアレイダーは本家のオリジナルで、ウイングダイバーはペイルウイングを復活させたものですが、フェンサーはまんまバトルアーマーですね。こう見ると『EDF:IA』の功績がいかに大きいか分かります。

ちなみに今回のプレイではバトルアーマーを選びました。盾を構えながらヘビーマシンガンを撃ちまくるのは男のロマンです。

かなり快適な操作性

本家より優れているのは兵科システムだけではありません。今作は操作性も大幅に進化しており非常に快適です。

従来のシリーズの操作性を踏襲しながらも、ダッシュやリロードが追加されています。これまでの地球防衛軍ではダッシュがなくひたすらローリングをするだけでしたが、本作では無制限のダッシュが追加され、より現代的な操作感となりました。

しかしこのダッシュは本家では逆輸入されることはなく、『地球防衛軍4』では従来通りダッシュがありませんでした。一応『地球防衛軍5』ではレンジャーにダッシュが導入されたのですが、ダッシュをすると視界が狭まり方向転換がしにくくなるという謎仕様っぷりです。この点を踏まえると地球防衛軍シリーズ屈指の快適さを誇ると言えますね。

またこれまでの地球防衛シリーズにはなかった、残弾が残っている状態でのリロードも追加されています。これにより撃ち切らなくてもリロードが出来るようになり、戦闘がより快適になりました。またリロード時にタイミングよくボタンを押すことでタクティカルリロードができ、リロード時間を半減させることも出来ちゃいます。

アイテム集め要素がよく出来ている

地球防衛軍と言えばアイテム集め。敵を倒すと出てくるアーマーや武器は攻略する上で必須となるアイテムですが、これを入手するには全て直接触れなければ入手することが出来ません。ミッション中は戦闘に集中したい、かといってミッション後はすぐにリザルト画面に行ってしまう。そのためプレイヤーは敵を数体残し、ひたすらローリングをしながら膨大な量のアイテムを延々と集めていたのです。

しかし今作ではそんな苦行からは解放されるのです。アーマーはミッション完了時に自動で獲得できるため集める必要が一切ありません。武器に関してはマップにドロップするものを集めることで入手が出来るのですが、1ミッションにつき1~5個程度集めるだけで済みます。

このアイテム集めに苦労することのないゲームデザインはとても素晴らしいと思います。是非本家でも採用してほしいです。

洋ゲーらしいキャラクターデザイン

”アメリカ版地球防衛軍”と言うだけあり、全体的なデザインは非常に洋ゲーっぽいカッコよさがあります。本家の特撮作品っぽいデザインも大好きなのですが、今作の海外特有のゴツいデザインもまた味があります。

EDF隊員のデザインはアメリカのSFらしく非常に泥臭い感じのデザインとなっています。塗装が剥げていたりするなど、現実に存在しそうな装備っぽい感じが堪りません。特にバトルアーマーがカッコよすぎます。

敵のデザインは本家と同じく昆虫を模したものですが、本家よりも元の生物からデザインが大きく変更されているところが特徴的です。また敵のメカなども非常に海外っぽく、重低音が響き渡る感じがハリウッド感あります。

本家より微妙な点(ストーリー・ボリューム・サバイバル・射撃感触)

多くの点で高クオリティな作品ですが、ゲームのストーリーやボリュームには不満が残ります。本家と比べると1つのミッションは長めなのですが、全部で15ミッションというのは少なすぎます。一応敵配置が換わるキャンペーン・リミックスというものがあるのですが、それでも15ミッションはどうかと……。

またストーリーも非常に中途半端です。地球防衛軍シリーズといえばマザーシップとの胸アツな最終決戦が定番ですが、本作ではマザーシップと直接対決することもなければ、なんと主人公が死んで終わります。(最高難易度でクリアすると真エンドが見れるとか…。)地球防衛軍はこういった絶望に立ち向かっていくストーリーを楽しんでいる人も多いので、こういったリアル路線なストーリーはウケが悪いのですね。自分も初プレイ時はここで終わるの?!とビックリするくらい唐突に終わります。

あと本作にはサバイバルモードも存在します。こちらは本家にはない新要素なのですが、肝心の内容が全く面白くありません。まずこのサバイバルモードではトルーパー以外の兵科を使用することが出来ません。しかもキャンペーンで入手した武器も使うことが出来ません。これだけでも十分にアレですが、中身のゲームも相当鬼畜で、なんと回復アイテムがドロップしません。もうギアーズシリーズのような歯ごたえのあるゲームを想像していたのに、実際はただのチャレンジモードですね……。是非とも本家ではこれより高クオリティなサバイバルモードを追加してほしいです。

まとめ:こっちが好き

本家『地球防衛軍』の要素をそのままに、洋ゲーっぽくアレンジした本作。ミッション数やシリーズ醍醐味であるやり込み要素は少ないですが、兵科システムや操作感などは本家より優れていてシリーズで一番よく出来ていると思います。是非続編を出してほしいです。

著者一言:『EDF:IA』は海外版のパッケージが『スターシップ・トゥルーパーズ』っぽくてカッコいい。ポスターが欲しいくらいです!

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