豊富なロケーション大事『Gears of War 2』のプレイ感想。

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作品というものにおいて、”2″という数字は相当なプレッシャーがのしかかります。特にシリーズモノの”1″が名作であった場合、続編である”2”にかかる期待は相当なものです。ビデオゲームでも映画でもこの”2″で変わってしまう作品は多くあります。続編に”2″と付けるのは安易に思えますが、付けてしまった以上は前作”1″を越さないといけない重い重い使命を背負うことになるのです。まさに”1″から”2″への進化は、シリーズのこれからを決める一番重要な過程といっても過言ではないでしょう。

『Gears of War』も例外ではありません。初代『Gears of War』があまりに良作だったがために、『Gears of War 2』(以下。Gears2)がそれを超えるかどうか心配でした。しかし今作Gears2はその期待を裏切らない、”1″をよりパワーアップした内容だったのです。

伝説的洋ゲーの続編

『Gears of War 2』は2008年(日本だと2009年)に発売された『Gears of War』の続編。開発は前作と同じくEpic Gamesが担当しています。

ゲームエンジンは前作”Unreal Engine3″を改良した”Unreal Engine3.5″へと進化し、グラフィック面で大幅な進化を遂げています。根本となるゲーム性は前作そのままに、新たな銃や敵、細かい箇所の修正などまさに続編に相応しい作品へと昇華していました。

豊富なロケーションで飽きがこない

巨大モンスターとの死闘がアツい

私が感じた今作の一番大きな変更点は、ロケーションがバラエティ豊かになったというところです。前作はゲーム性がシンプルな故にロケーションの単調さが際立ってしまい、退屈に感じてしまうことがありました。

今作では様々なロケーションでのアクションや映画的演出の強化により、この単調さをなくすことに成功しています。大規模軍事作戦への参加、緻密に描かれた地底世界、AIに管理された不気味な研究施設など、ゲームプレイを視覚的にも楽しめるようになりました。

ここまでグロテスクなステージは珍しい

特に良いと感じたのは巨大ワームとの戦闘。なんとこのチャプターでは巨大ワームの体内を探索することになります。血液や臓器に満ちたグロテスクなステージは、今作内でも特にユニークな体験でした。

全体を通して、前作よりもさらにGears of Warの世界に入り込めた感覚がします。まさに体感型シューターと言える出来で、この手法が使われている『Call of Duty』や『Uncharted』のようなシネマティック演出好きには溜まらない完成度でした。

より深みの増した世界観

映画のように進行していく

COGの総力を結集して行う地底進行作戦「地底の嵐」作戦から始まるド派手な展開からも分かるように、今作の物語はジェットコースターのように進行していきます。派手に始まり派手に終わる物語は、アクション大作映画のような安心感がありますね。

収集物で世界観を補強できる要素も追加されており、前作以上に世界観を堪能することが出来ます。

ストーリーはシリアスな展開が続くものの、キャラクター同士の掛け合いやヒロイックな戦闘がそれらを緩和しているおかげで、気持ちよくゲームをプレイすることが出来ます。ただストーリーは若干適当な部分もあり、特にステージ間の繋がりがあまり丁寧に描かれていないなという印象を受けました。

前作のエッセンスをそのままに進化させたゲームプレイ

シューター部分は好感触

2とはいえど、コアとなるゲームプレイは変わりません。前作のカバーアクションがほぼ完成形と言えるクオリティだったので、これはいい判断だったのではないでしょうか。その分細かい部分の調整が入っており、よりプレイしやすくなっていたのは好印象です。

敵AIの動作や挙動が一番変化しているように感じました。前作にはなかった被弾時のノックバックが追加されたことにより、銃撃時の理不尽さを感じなくなっています。

迫撃砲で敵を一掃

敵の種類や重火器も大幅に増え、より戦闘に深みが増していました。ゲームのコアを変えずに敵・武器を追加するというのは一見シンプルな味付けですが、完成されているゲーム性を損なわずに新鮮な体験を提供するという意味では成功しています。

一部のステージでは中だるみ感も

Quakeのようなホラー×ゴシック調が好きな人は楽しめる

中盤の地底ステージでは銃撃戦が多い分、多少のマンネリ感を感じてしまいました。特に戦闘時のステージが悪い意味でゲームらしく、コピーペーストしたようなステージが多く飽きるほど。退屈に感じたのはこのステージくらいで、残りのステージは全てよく出来ていたなぁという感想です。

まとめ:ロケーション大事

カバーアクションというシンプルなゲーム性には、ロケーションでマンネリ感を防ぐという大切さがよく分かりました。シューターの多くは中盤に中だるみが起きやすいイメージなので、ロケーションにはしっかりとこだわりがあるといいですね。

著者一言:FPSは欧米圏のステージが多すぎるからもっとマイナーなロケーションを攻めてほしい。個人的にはアフリカかアジア希望。

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