往年のジャパニメーションのようなアートスタイルが斬新で、結構前から気になっていた本作。最近になって2 つのepisodeを遊べるデモが配信されたということなのでプレイしました。
ゲームを起動するといきなり80年代っぽいお洒落なシンセウェーブとVHS時代のアニメOP風の映像が流れます。ギラギラした色使いやセルアニメ風のビジュアルがめちゃくちゃカッコよく、これだけで気分が高まってきます。ホントずっとこういう世界観に浸っていたい……。
本作はタイトルにも「OVA FPS アニメ アクション」とあるように、往年の日本OVAアニメに影響を受けたレトロ風FPS。アニメ風の2Dスプライトで描かれる世界観が特徴的です。私はこの時代のアニメといったら『AKIRA』や『バブルガムクライシス』くらいしか見れていないのですが、にしても雰囲気が本当にカッコいいですね。
ゲームプレイは他のFPSと比較するとかなり特徴的な部類です。本作ではドーパミンを受けないと10秒以内に死んでしまうというかなりヤバめな設定が存在し、そのためには敵を倒し続ける必要があるのです。ダメージを受けると10秒というライフを兼ねた制限時間がさらに減ってしまいますし、敵を倒さない間もどんどん減少していくのです。
しかし、敵を倒したり自販機からアイテムを入手することでライフ代わりとなるタイムボーナスを獲得することが出来ます。いかに無駄を省きながら敵を倒し続け、ゴールを目指すかということを意識する、まさにタイムアタックのようなゲーム性となっています。
そのため、ゲームの進行もかなりハイテンポです。1episodeにつきランダム生成された10フロア+ボス戦が用意されているのですが、ボス戦を除いたすべてのフロアは平均して30~40秒ほどしかかかりません。ステージ自体もほぼ狭い通路のような1本道となっており、いかに速く、そして体力(ドーパミンの制限時間)を維持しながら戦うことが重要となります。
また、1フロアをクリアするごとにランダムで選ばれた3つのアップグレードの中から1つを獲得することが出来ます。ショットガンやカタナといった武器から、一定の確率で敵の攻撃をスローモーションにする能力、ダブルジャンプ等の様々なアップグレードが用意されていました。
時間制限、ランダム生成されたレベルデザイン、ランダムアップグレード、ゲームオーバーになると最初のフロアからやり直しなど、本作はローグライクとハイスピードアクションを組み合わせたFPSとなっています。
ゲームプレイの感想としては、速くも短いテンポで気持ちのいいハイスピードアクションがクセになる、爽快感の高いFPSだと感じました。めちゃくちゃ狭い1本道でさらに時間制限付きというデザイン上、かなりの息苦しさを感じると思ったのですが、実際に遊んでみると、むしろ気持ちの良さの方が上回ります。また、1フロアごとにアップグレードを選択する小休憩も設けられるため、ずっと時間制限に追われて疲れてしまうということもなくて良かったです。難易度は開発者が推奨しているノーマルで遊んだのですが、敵もほぼ一撃で配置間隔も短いため、さほどタイトには感じませんでした。
ただ、グラフィックの特性上、体力(制限時間)ゲージを始めとしたUI周りや、敵が背景と同化して非常に見づらいことがネックだと思いました。特にゲームプレイ自体が非常にハイスピードなため、敵を見逃してしまったり、気づかぬ間に攻撃されているということが多々ありました。
独特ながらも爽快感とテンポのよいゲームプレイや、90年代OVAアニメ風のビジュアルが最高にイかしたFPS。とにかくこの雰囲気に酔いしれたので、早期アクセス版への期待が大幅に高まりました。
オマケ:今日公開の映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』を観てきました。原作ゲームの方は某有名兄弟実況者のプレイを見たことがある程度なのですが、かなりの再現度&クオリティだったと思います。話の大筋もしっかりしていて、アニマトロニクスの正体や事件の真相を追っていく流れが詳細に、そして綺麗にまとまっていました。ただ、事件の真相が個人的には重く感じたほか、FNAFのゲーム要素であるカメラやドアを開閉して生き残るサバイバル要素がなかった点が少し気になりました。
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