優等生クオリティ『Red Faction II』のプレイ感想。

FPS

『Red Faction』や『Saints Row』の開発で知られるVolitionがいつの間にか閉鎖していたと思ったら、つい先日にコアメンバーたちが在籍する「Shapeshifter Games」が設立されたというニュースを目にしました。最新作の『Saints Row』は割と散々なクオリティでしたが、ポストGTA的な立ち位置のクライムアクションとしてはかなり好きなIPなので、今後も何かしらの形で最新作が出てほしいものです。

さて今回プレイした『Red Faction II』は今は亡きVolitionが開発したFPSゲーム。偶然にも私はつい最近、初代『Saints Row』を遊んでいたのでひとりVolition祭りをしていたわけです。なんやかんやお気に入りのビデオゲームを作ってくれているスタジオなので、新しいスタジオには『Saints Row 2』みたいな割とシリアスなギャング抗争を扱った作品か『Red Faction Guerrilla』みたいな破壊しまくれるオープンワールド作品を作ってほしいですね。

ちなみに最初は本作のSteam版をプレイしようと思ったのですが、起動はするものの画面が切り替わらずプレイが出来ませんでした。ゲームに切り替えても一瞬でデスクトップに戻されてしまう挙句、情報を検索しても解決策が見当たりませんでした。おそらくおま環の可能性が高いのですが、今後プレイする方はお気を付けください。

ということで今回のプレイではXbox Series Xの互換機能を使ってプレイしました。ちょうどストアで本作のDL版がセール価格で200円くらいになっていたのでラッキーです。初代Xboxのゲームは互換対応している作品が非常に少ないのですが、『Red Faction II』はそんな数少ない互換対応タイトルの1つです。初代Xboxは他にも名作がたくさんあるのに、なぜ本作が互換タイトルに選ばれたのかは割と謎ですね。

初代Xboxの起動画面!

本作のストーリーは前作『Red Faction』の本編終了後から5年が経過しており、舞台は火星から地球へと移り変わっています。独裁政権が支配する連邦共和国の強化兵士である主人公たちが反乱を起こし、レッドファクションと協力しながら政権打倒を狙うが…….。といった感じのストーリーで、ほぼ前作とは繋がりがありません。Red Factionシリーズと言えば火星のイメージがあったのでなんだか意外です。

ゲームプレイは前作と同じ1本道スタイルを採用しています。プレイ感触は前作とほぼ同じく好感触で、堅実な1本道FPSという感じでほぼ変わりはないです。良くも悪くも優等生という出来で、あまりに無難すぎるFPSなので、これといって書く所はありません。まさに「よく出来てはいるが、これといった特徴がない」作品です。

しかし、前作で感じた後半からの急激な難易度の上昇は感じず、全体的に一貫した難易度調整になっていたと思います。前作では後半になると即死級の攻撃力を持つ敵がわんさか登場したのですが、今作はとくにそういった要素はなく、最初から最後まで同等スペックの敵が登場します。理不尽さが減ったという点では良い調整だったかもしれません。

ゲームエンジンは前作と同じくGeomodが使用されており、破壊できる箇所もところどころありました。敵が階下にいるという状況で、床をぶち抜いて攻撃するという戦法がとれるというのは中々にユニークでした。ただ前作と同じくGeomodの特徴である破壊を行うことの出来る箇所がかなり少なく、全体を通して薄い印象だった点は否めません。もうちょっとGeomodを活かしたステージが多ければ無難なFPSという烙印を押されることはなかったかもしれません。その点『Red Faction Guerrilla』ではほぼ全ての建造物を破壊できる要素が評価されたので、ある意味その前座的な意味合いもあったのでしょう。

また、最後のボス戦はかなり白熱しました。狭い部屋でパワードアーマーを身にまとった相手とタイマンをすることになるのですが、唯一の遮蔽物である中央部の壁を上手く使いながら戦うゲームプレイがかなりシビアで楽しかったです。最初は身を隠せる壁も、敵の攻撃で段々と鉄骨が露になっていくほど破壊され、最終的には細い柱のみの遮蔽となるため、Geomodを(敵が)上手く活かせているように感じました。その後は中の人間とレールガンの撃ち合いになるのですが、お互いに高速で移動しながら先にレールガンを当てた方が勝ちという状況になり、まさに昔のオンライン対戦FPSのようなシチュエーションには燃えましたね(笑)。

欠点はほとんど見当たらないものの、これといった特徴もないあまりに無難で優等生すぎるFPS。とはいえプレイ時間は3~4時間ほどなので、この時代のクラシックなシューターをサクッと遊びたいという目的でプレイするならば満足度は高い作品かもしれません。

著者一言:『Skyrim』のXbox360パッケージは1つしか持っていないのに、なぜか『Far Cry 2』のパッケージの中にもスカイリムのディスクがあって戦慄する。

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