シリーズで一番遊びやすい『Grand Theft Auto: San Andreas – The Definitive Edition』のプレイ感想。

ゲーム

GTAの最高傑作と名高い本作。私も本作に大きな期待を抱いていたため、VC→Ⅲ→SAの順でプレイすることにしたのですが、結果は大正解でした。マップ、ゲームシステム、ストーリーなど全てにおいて大幅に進化しており、3部作の集大成にふさわしい体験を味わうことが出来ました。具体的にどこが良かったに関しては挙げればキリがないので、個人的に感じた部分をいくつか書きます。

一つ目はストーリーの分かりやすさです。GTAといえば一癖も二癖もあるキャラクターたちの犯罪ドラマが魅力ですが、それらが複雑に絡み合うことでお話の流れが掴みにくいと感じていました。キャラクターも多数登場し、それぞれからミッションを受けていると、途中から「あれ、俺は今だれの依頼を何のために受けているんだ?」と混乱してしまうことが多かったです。

シンプルで分かりやすいストーリー

しかし、今作のストーリーはすごく簡単です。故郷に帰ってきた主人公CJがファミリーを救うため、様々な都市を巡りながら奮闘する、ただそれだけなのです。常にCJを中心に据えたストーリー展開のおかげで、キャラクターが複数登場しても物語の把握がかなりしやすいです。登場人物もいい意味で単純な奴が多いので、ややこしいということはありません。また、CJは他のGTA主人公と比べて人間味があるため感情移入もしやすく、個人的にはGTAシリーズの中で一番のお気に入りキャラになりました。

二つ目はマップの構造。本作ではロスサントス・サンフィエロ・ラスベンチュラスの3つの大都市がマップに存在します。1つのマップに大きな都市が3つ点在することでメリハリがつき、かなり広く感じました。物語が進行すると新しい都市に舞台が移るのですが、各都市も街並みや雰囲気が全然違うため、まるで違うシリーズ作品をプレイしているような錯覚に陥ります。オープンワールド作品でありながら、最後までマップに飽きないというのは上手い作りだなぁと感心してしまいました。GTAVですら1つの都市だけなので、今作のマップがいかに野心的だったのかが分かりますね。

マップ探索はかなり楽しい
ラスベンチュラスは眺めているだけで楽しい気分になる

あとはゲームプレイのユニークさがパワーアップしているのも良かったです。GTAに限らずオープンワールドといえばひたすら車両に乗って「あれをしろ、誰々を殺せ、」の繰り返しです。SAも基本はそんな感じなのですが、ユニークなミッションやド派手な演出が数多く存在します。どこかで見た気がする映画のようなシーンはもちろん、セインツロウ顔負けのおバカなミッションも多数あるため、退屈さを感じる場面は少なかったです。

映画のようなアクションシーンが満載
戦闘機でドッグファイトまでやっちゃうCJ

しかし、戦闘面は相変わらず面白くないです。GTAに戦闘の面白さを求めるのも酷な話ですが、あのロックオン式の銃撃はどうもやりづらく感じてしまいます。関係ない市民や警察までロックオンしてしまう仕様にはイライラさせられっぱなしでした。かといって自由照準にすると逆に難しくなる始末……。なぜ今のGTAVもロックオン式の銃撃を採用しているのかが本当に謎です。個人的には『MafiaⅢ』のような普通のTPSにすればよいと思うのですが。

操作のしづらさもあってイライラ

あとはエンディング手前で強制的にやらされるギャング抗争もどうなのかなと思いました。アレの出来はかなりひどいです。抗争を始めるための敵対ギャングがいなかったり、敵が理不尽な位置から湧いたり、一度取り返したシマが攻撃されたり…。ただの苦痛でしかありません。ただでさえ面白味を感じない戦闘が中心のミッションなんてつまらなくて当たり前です。

ギャング抗争が一番つまらない

戦闘面は改善してほしい部分ですが、それ以外はオープンワールドのお手本となるような出来だったと思います。メインミッション以外でも遊べる要素がかなり多く、マップも思わず探索してしまいたくなるような作りが好印象でした。銃撃戦はⅣが一番好きですが、それ以外では断トツでSAが最高傑作だと思います。昔のGTAが遊びたいって人は是非SAをオススメします。

自転車に乗ってロスサントスを巡ると最高にエモい気分になる

著者一言:メインミッションだけでお腹いっぱいになってしまう性格は治せないっぽい。

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